大弦小弦

[大弦小弦]23日にANAアリーナ浦添で開幕した沖展の楽しみの一つは・・・

2019年3月24日 08:43

 23日にANAアリーナ浦添で開幕した沖展の楽しみの一つは、驚きや発見だ。抽象的な作品を眺めて「発想の元は何?」と首をひねり、均整のとれた文字が並ぶ書の前で、漢字の美しさに改めて気付く

▼仁添まりなさんの「神獣図」では琉球王国時代の「神猫図」風な猫を見つけ、別の生き物の配置に感嘆した。曼荼羅(まんだら)のような色彩感と独特な言葉が組み合わされた与那覇俊さんの「耕せ!三島先生!!」には想像力がかき立てられる

▼気に入った作品を見つめる来場者の姿に、具志川市(現うるま市)の復帰記念会館で開かれた選抜展で、海岸風景の絵画をノートに模写していた70代の男性を思い出した。20年以上前のことだ

▼「家に帰り画用紙にまねして描くのが楽しくて」。絵が好きで、いつか本格的に習うのが夢だと、恥ずかしそうに打ち明けてくれた。ノートには彫刻や陶芸作品も描かれていた

▼沖展がきっかけで美術を始める人も多いと聞く。ウチマヤスヒコさんの沖展ポスターにある「新化しつづけるアート。」のコピーにうなずく。多様なジャンルで、沖展は沖縄でアートのタネをまき続けてきた

▼845点の多彩な作品に刺激を受けて、次世代の作家、作品が生み出されていくに違いない。春の息吹とともに始まる沖展は、新たな美の芽を育てる場でもある。沖展は4月7日まで。(玉城淳)

沖展開催70周年を記念して、ウェブサイトを公開。これまでに開催された展覧会の図録を閲覧いただけるよう、デジタルアーカイブとして公開します。 >>「沖展オフィシャルサイト」

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