生まれつき全盲の葉満啓祐(はまけいすけ)さん(26)=兵庫県洲本市(淡路島)=が琉球民謡協会の教師免許試験に見事、合格した。24日に沖縄県うるま市内で開かれた定期総会で免許状を受け取った葉満さんは「三線は自分の相棒」と胸を張る。同協会幹部は「全盲で教師免許を取得した人はほとんどいない」と、その努力をたたえた。

免許状を受け取る葉満啓祐さん=24日、うるま市田場・結婚式場ニュー三和

免許状を受け取る葉満啓祐さん=24日、うるま市田場・結婚式場ニュー三和

免許状を受け取る葉満啓祐さん=24日、うるま市田場・結婚式場ニュー三和 免許状を受け取る葉満啓祐さん=24日、うるま市田場・結婚式場ニュー三和

 中学生の頃、友人の知人が弾く三線の音に魅了された葉満さん。18歳のとき、同協会元関西支部長の向井敏二さんに弟子入りし、本格的に指導を受け始めた。

 歌三線の楽譜「工工四」を読むことはできないが、5歳からピアノを習い音感は優れているため、聞いただけで曲を正確に再現できるという。父の茂樹さん(66)は「啓祐は絶対音感を持っている。それが三線を弾く時の支えになっている」と説明する。稽古ではICレコーダーに録音した曲を何度も繰り返し聞きながら弾いて覚える。一日中、練習をする時もあるという。

 教師試験の勉強で、葉満さんが最も苦労したのは試験で歌った民謡「下千鳥(さぎちじゅやー)」の歌詞。ウチナーグチの発音を何度も復唱し、向井さんから歌詞の意味や時代背景などを教えてもらった。

 地元の小・中学校の子どもたちに三線演奏を披露している葉満さん。最近は地域のデイサービスでのボランティア演奏会も精力的にこなしている。

 葉満さんは「三線は自分と人をつなげてくれる。三線で交流が生まれる」と演奏の楽しさを語り、「これからも多くの人たちに三線の魅力を伝えたい」と笑った。