大弦小弦

[大弦小弦]若い頃、ボクサーだった…

2019年3月26日 07:49

 若い頃、ボクサーだった。引退して26年、体力の衰えを痛感し昨年12月からジム通いしている。先日は元プロにボディーで3回倒された。ブランクの長さが身に染みるが、忘れかけていたボクサーの時間が楽しい

▼21日、豊見城市であったプロの興行で宜野湾市出身の仲里周磨選手(22)がメインイベントに登場した。東京が主戦場のため、11戦目にして初の地元試合。勝った姿が感慨深かった

▼彼が1歳の時に会ったことがある。ジム会長で父の繁さん(46)は元東洋太平洋王者。1997年、若いボクサーの夢と現実を追う企画で繁さんの自宅を訪ねた。甘えん坊の周磨選手が父に抱きついて離れない姿を撮り、紙面に載せた

▼不器用だが一発逆転の強打が持ち味だった繁さんと比べ、周磨選手のスタイルはスマートで性格も真逆。勝利後の控室で「フック、もう少し勉強しような」と反省する親子は二人三脚で夢を追う

▼練習を再開して思い出した。ボクシングには漫画のような、派手な必殺パンチはない。あるのは何百日もの地味な反復練習で身についた、無意識で放たれる1発

▼ボクシングに限らず、この世に「常勝チャンピオン」などいない。難攻不落に見えても、地道なパンチの積み重ねがいつか相手を突き崩す。現状に満足せず、明日への夢を諦めない人が最後に勝つと信じている。(磯野直)

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