野菜や肉があふれるほどの大盛りメニューで人気の通称「波布(はぶ)食堂」(那覇市通堂町)が28日、27年間の営業を終えて閉店した。最後の味を求めて訪れた県民や観光客らが一時100人超の長蛇の列に。満腹となった顧客から「ありがとう」「お疲れさまでした」とねぎらいの声が飛び交った。

ボリューム満点の肉そばに舌鼓を打つ営業最終日の客=28日午後、那覇市通堂町(崎浜秀也撮影)

 開店前の朝8時に2番目に並んでいたという那覇市の久高由美子さん(45)は、「最後の味を楽しんでほしい」と8歳の息子の龍之介さんも連れてきた。これまでは持ち帰れるチャーハンなどを注文したが「最後だから」と初のみそ汁定食に挑戦。龍之介さんもとんかつ定食を頬張り「おいしい。待っていてよかった」と喜んだ。

 岐阜県から家族旅行で来た桑原賢治さん(38)は、午前8時半に那覇空港に着いた後、すぐ店に向かった。「15年前も偶然にここに来て思い出になった」と、肉野菜炒めが山のように盛られた「肉そば」などを完食し、名残惜しそうに店を後にした。

 店主の仲村渠梨枝子さん(67)は台所で大忙し。来店者に「ありがとう」と笑顔を見せていた。