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プラットフォームの対策は? 転載記事の事実確認に限界 「不断の努力が必要だ」

2019年4月7日 21:00

◆幻想のメディア SNSの民主主義(24)第2部 配信の仕組み

配信される記事への対応についてヤフーが回答したメールの一部

 ニュースが人々に届くまでの仕組みはインターネットの登場で大きく変わった。その代表例がネットメディアの「ヤフー」だ。同社が提供する「ヤフーニュース」は月間約150億PV(ページビュー)を誇る。

 「ヤフーニュース」では約350社、約500媒体から配信を受けた1日約5千件の記事を提供する。そのうち、多くのユーザーが目にする「トピックス」に選ばれるのは約100件だ。

 選出作業に当たっているのが、同社の「トピックス編集部」の職員25人。職員たちは365日24時間体制で国内外から届けられるニュースに目を通し、ユーザーにクリックしてもらえるように簡潔で分かりやすい13文字で見出しをつけている。

 本紙はトピックスの選出基準などについて、ヤフーに取材。同社は28日までにメールで回答した。

 トピックスへの選出基準は「公共性と社会的関心を二つの柱としている」と説明する。「公共性」は政治や経済、防災といった社会に伝えるべき重要度の高いニュース、「社会的関心」はスポーツやエンタメのように多くの人々の関心が集まる内容だ。

 ニュースページへの配信契約前には、過去の記事や取材体制などを踏まえ審査を実施。契約後も配信記事に問題が見つかった場合に連絡する体制が整えられており「フェイクニュースは極めて配信されにくい仕組みだ」とする。

 記事の内容に誤りや気になる点が見つかった場合は、媒体社に連絡を取って必要に応じて記事の修正や削除などの対応を求めているという。

 しかし、それでも2017年12月、ヤフーが掲載した産経新聞の「米海兵隊員の日本人救出報道」に誤りがあったことが明らかになった。この問題は他の媒体からのニュースを転載するという形をとる以上、事実関係のチェックには限界があることを示した。

 一方、多くのネットメディアには、ヤフーのような事実を確認する機能すらほとんどない。

 個人発信の真偽不明の情報がニュースサイトやまとめサイトといった「ミドルメディア」に取り上げられ、事実の根拠を確認せずにマスメディアも取り上げてしまうケースも散見される。

 フェイクニュースの問題を受けて、政府は近く、選挙や災害時のデマ拡散抑止に向けた本格的な対策に乗り出す予定だ。ヤフーは「プラットフォーム事業者として自主的に取り組み、誠実に向き合い、独自に対策を講じなければならない事項で不断の努力が必要だ」との考えを示している。(「幻想のメディア」取材班)=第2部おわり

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