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沖展入賞 締め切りギリギリ 看板製作会社の会長が出品説得「才能ある若者を世界へ」

2019年4月1日 11:00

 沖縄県のANAアリーナ浦添で開催中の第71回「沖展」グラフィックデザイン部門で準会員賞を受賞した大村郁乃さん(35)=沖縄市=は、出品を後押しした看板製作会社「サイン沖縄」(沖縄市)会長の大城貞夫さん(68)に感謝する。大城さんは、多忙を理由に出品を諦めていた大村さんを締め切り前日に説得して制作に向かわせ、当日は朝から社員の態勢を整えて間に合わせた。(城間有)

大村郁乃さん作のグラフィックデザイン「A Dream of Winter」

第71回沖展グラフィックデザイン部門で準会員賞を受賞した大村郁乃さん(右)と、出品するようアドバイスした大城貞夫さん=25日、沖縄市中央のアーケードリゾート沖縄

大村郁乃さん作のグラフィックデザイン「A Dream of Winter」 第71回沖展グラフィックデザイン部門で準会員賞を受賞した大村郁乃さん(右)と、出品するようアドバイスした大城貞夫さん=25日、沖縄市中央のアーケードリゾート沖縄

 「大城さんがいなければ作品を出せなかった」と大村さん。大村さんが沖展に初出品した時から会社で作品の印刷を引き受け、叱咤(しった)激励しながら成長を見守ってきた大城さんは「才能のある若い人たちが世界で活躍するのがおじさんの願い」と笑う。

 大村さんは昨年、世界的に展開するスペインのブランド「ZARA HOME」のクリスマスコレクションの食器でイラストを担当した。食器メーカーのある中国と行き来して忙しく、今回の出品は諦めていた。翻意したのは締め切り前日。友人の和田瑞希さん(奨励賞受賞)の作品をサイン沖縄へ一緒に受け取りに行った際、大城さんに呼び止められた。

 「賞をばねにして海外でも活躍できる作家を育てるのがきっと沖展の役割。仕事の成果を審査員に堂々と見せなさい。今日は寝るな。明日は朝から制作できるよう準備するから」

 大城さんの思いに目を開かされた大村さんは、その日徹夜で「ZARA HOME」の仕事を紹介する作品データの制作に取り掛かった。翌日は早朝から同社に行き作業。印刷が完了し、同社を出たのが午後5時。那覇市のタイムスビルに、締め切りの同6時ぎりぎりに滑り込んだ。作品「A Dream of Winter」は「寒さの中にも温かい愛にあふれている」と評価された。

 コザの街づくりにも関わる大城さん。「沖縄の街の中から世界へ向かって活躍する、これが俺たちの未来だよな、と思ったら『寝るな』と言っていた。才能のある若い人がここでとどまらないように火を付けるのが私の役割。これからも応援する」と目を細めた。

(上)第71回沖展グラフィックデザイン部門で準会員賞を受賞した大村郁乃さん(右)と、出品するようアドバイスした大城貞夫さん=25日、沖縄市中央のアーケードリゾート沖縄(下)大村さん作のグラフィックデザイン「A Dream of Winter」

沖展開催70周年を記念して、ウェブサイトを公開。これまでに開催された展覧会の図録を閲覧いただけるよう、デジタルアーカイブとして公開します。 >>「沖展オフィシャルサイト」

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