宮古島市でアパートやマンション不足が深刻化している。陸上自衛隊の駐屯地や学校などの大型公共工事、観光客急増に対応する宿泊施設の建設ラッシュで、島外から多くの作業員が滞在。ホテルや飲食店なども島外から従業員を集めており、住宅不足に拍車が掛かる。アパートの入居率は「ほぼ100%」(地元不動産業者)といい、家賃も那覇の市街地を上回る勢いで上昇している。下地島空港開業に加え来年度はクルーズ船バースも完成し、業者は「需給がいつ一致するのか見通せない」と話す。(政経部・仲田佳史)

公共も民間工事も活況な宮古島。人手不足で島外から建設作業員を呼び寄せているため、アパートやマンションが不足している=2日、宮古島市平良東仲宗根の宮古島未来創造センター工事現場

 宮古島市や那覇市の物件を扱う「たけちゃんほーむ」(武島多加雄代表)によると、ワンルーム(25~30平方メートル)の賃料は那覇新都心で5万5千~6万円程度だが、宮古島市では8万~10万円にまで高騰している物件もあるという。間取りを小さくし、室数を増やしている新築物件もある。

 武島代表は「島全体の社会問題で明らかに異常事態。2~3年後には需給が一致するかと見ていたが、いつ家賃が落ち着くのか予測もつかない状態だ」と話す。

 宮古島市は2015年1月の伊良部大橋の開通後、テレビや雑誌での露出が増え、観光地としての知名度が上昇。航空路線の新規就航や海外クルーズ船の寄港回数の増加で入域観光客は15年度以降、毎年10万~30万人ペースで増えており、18年度は110万人超となる見通し。

 観光客の急増に伴い宿泊施設が不足し、市内各地でホテルの建設が相次いでいる。国や市の公共工事も重なり建設作業員が慢性的に不足、各業者は島外から人員を確保している。

 観光の活況は各種サービス業で就業者の増加をもたらしており、市内で不動産業を手掛ける住宅情報センターの佐和田功代表は「物件の状態や市街地からの距離に関係なく空室が出るとすぐ埋まる。新築で室数を増やしたいが、建設業者からは『今は手いっぱいなので1~2年待ってほしい』とお願いされる状況だ」と話した。