大正生まれの医師が、明治生まれの男性を往診-。101歳の現役医師田中旨夫(よしお)さんが3日、沖縄県読谷村座喜味の地域密着型介護老人福祉施設「紅華の森」を訪れ、県内男性最高齢110歳の津波蒲戸(かまど)さんの健康をチェックした。好物のサーターアンダギーを頬張る津波さんの元気な姿に、田中さんは「101歳はまだまだ通過地点。津波さんにあやかり、自分も120歳まで現役を続ける」と発奮していた。

津波蒲戸さん(右)と談笑する田中旨夫医師=3日、読谷村・紅華の森

 田中さんは1918(大正7)年、日本統治下の台湾生まれ。75年から2017年まで42年間、那覇市やうるま市など県内の医療機関で医師として働いた。現在は台湾で開業する傍ら、頻繁に沖縄も訪れている。

 今回は、五つの元号を歩む津波さんについて取り上げた沖縄タイムスの記事(3月31日付)を知り合いの医師が読んだことがきっかけとなり、興味を持った田中さんが訪問することになった。

 津波さんは白内障で視力をほぼ失っているが職員の支えで歩行でき、トイレの出入りも自力で行う。田中さんが「長寿をあやかりに来ました」と手を握ると、津波さんは一瞬きょとんとした様子。

 職員が「101歳のお医者さまです」と読谷の言葉で話すと、和んだ表情で診察を受けていた。田中さんは聴診器を当て心音を聴き、「肺機能、心臓に異常なし。健康そのもの」と太鼓判を押していた。

 田中さんは津波さんの食事メニューや生活の様子も確認し、「なによりもおしゃべりが大好き。それが長寿の決め手かな」とうなずいていた。同施設の嘉数いく子施設長は「田中先生の元気や長寿にもあやかりたい。次回もぜひ来てください」とお礼を述べた。

(翁長良勝通信員)