空飛ぶ子ゾウがいじらしく愛らしい!

ダンボ

 戦争で片腕を失ったサーカスの花形。病気で母親を失った姉弟。そんな彼らのもとにやってきたのは、異常に耳の長いバランスを忘れたゾウの赤ちゃん。ダンボと名付けられ姉弟にかわいがられるが、母ゾウと無理やり引き離されてしまう。

 誰もが「足りない」何かを持っている。

 その事に執着して無理に埋めようとすれば、その無理が新たな不足を呼んで堂々巡りだ。

 ティム・バートン監督の描く世界は、明るくハッピーな事ばかりではないが、不足を受け止めた先の一歩がすがすがしい。

 “お金もない”“才能もない”“居場所もない”そんなないない尽くしにおののく新年度。いろいろなものにとらわれがちなこの季節にピッタリの映画かも。(スターシアターズ・榮慶子)

◇シネマQ、ミハマで上映中