米紙ニューヨーク・タイムズ電子版によると、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の設立準備組織だった沖縄科学技術研究基盤整備機構で2005~11年に理事長を務めたシドニー・ブレンナーさんが5日、自宅のあるシンガポールで死去した。92歳だった。

シドニー・ブレンナー氏

 OIST設立に向けた助言機関「国際顧問会議」にも初期から参加するなど、開学までの礎を築いた。04年には初代学長に内定したが、後に就任しない意向を示した。「本当の意味で新しいもの、科学者が働きやすい条件を備えたものをつくるには、何もない場所に行かなければならない」と世界最高水準の研究・教育機関を沖縄で実現する意義を語っていた。

 DNAの遺伝情報を基にタンパク質を作る過程で働くメッセンジャーRNAを発見した分子生物学の権威。体長約1ミリの線虫を使い、特定の遺伝子が臓器発生に関連していることを突き止めた業績で02年にノーベル医学生理学賞を受賞した。1927年南アフリカ生まれ。英オックスフォード大で博士号取得後、主に英国と米国で研究した。2017年に旭日大綬章を受章。