豊漁と地域の繁栄を願い、沖縄県うるま市平安座島で旧暦3月3日から5日にある年中行事「サングヮチャー」の中日に執り行われる儀式「トゥダヌイユー」と「ナンザモーイ」が8日、島内であり、約200人が訪れた。毎年島外から訪れる多くの観光客のため、今年は初めて見学者用のみこしも用意。観光客たちが担ぎ地域と一緒になって伝統行事を楽しんだ。

うるま市平安座島の伝統行事「サングヮチャー」。岩礁「ナンザ」を目指すタマンの張りぼてを担いだ中学生ら=8日、うるま市・平安座島(下地広也撮影)

神事のトゥダヌイュー。モリで突き刺した魚を担ぎ、舞を披露する神人=8日、うるま市・平安座島(下地広也撮影)

うるま市平安座島の伝統行事「サングヮチャー」。岩礁「ナンザ」を目指すタマンの張りぼてを担いだ中学生ら=8日、うるま市・平安座島(下地広也撮影) 神事のトゥダヌイュー。モリで突き刺した魚を担ぎ、舞を披露する神人=8日、うるま市・平安座島(下地広也撮影)

 公民館近くで開かれたトゥダヌイユーはノロ(神女)に魚をささげる儀式で、地域の女性たちが歌声を披露し、魚をもりで突き刺す舞を踊って大漁を願った。

 ナンザモーイでは地域の中学生らが巨大なタマンのみこしを担ぎ集落内を道ジュネー。海岸から数百メートル沖にある岩礁「ナンザ」へ歩いて渡り、島の発展を祈った。

 主催した平安座区の五嶋眞智子自治会長によると、毎年見学者から「みこしを担いでみたい」という要望が寄せられるという。見学者用の小さなタマンみこしは巨大みこしに連なり道ジュネーに参加。島外からの観客たちは歓声を上げて持ち上げていた。

 うるま市で4年間暮らした経験がある埼玉県の内田卓雄さん(75)は、15年ぶりに見学した。「祭りが見事に継承されており、まさに地域の誇りだと思う。もっとたくさんの人に知られてほしいので、観光客にもみこしを担がせるのはいいことだと思う」と目を細めた。

 平安座婦人会の徳森律子さん(63)は「地域の人たちのチームワークを感じるし、観光客もたくさん来てくれるので毎年楽しみにしている」と笑顔で話した。