大弦小弦

[大弦小弦]衆院沖縄3区補選が告示された。今回ほど争点が明確で・・・

2019年4月10日 05:00

 衆院沖縄3区補選が告示された。今回ほど争点が明確で、かつ候補者の得意分野が鮮明な選挙は珍しい。いわば「安保のプロ」対「振興のプロ」の構図だ

▼屋良朝博さん(56)は、ジャーナリストとして基地問題の取材を続けてきた。新聞記者時代にイタリアへ飛び、空軍司令官から「米軍機の運用はわれわれが決め、米軍はそれに従う」と聞いて衝撃を受けた

▼帰国後、日伊の比較を通して、日米地位協定の不平等性を浮かび上がらせる記事を書いた。県が昨年度、欧州で実施した調査の先鞭(せんべん)をつけた格好だ。名護市辺野古の新基地建設に反対する

島尻安伊子さん(54)は、沖縄振興の実績が豊富だ。沖縄担当相当時、子どもの貧困対策の予算化を試みたが、内閣府幹部は「沖縄だけの貧困対策費は認められない」

▼ならば、と麻生太郎財務相に直談判した。10億円の予算を地元負担ゼロで認めさせ、翌年以降の予算計上にも道筋をつけた。新基地建設は容認する。2人の候補者は沖縄を代表して国政を目指す以上、実績がある分野の訴えに加え、基地と振興の両方で活発な論戦を聞きたい

▼屋良さんは、令和の沖縄を切り開く振興政策を練り上げ、提示してほしい。「苦渋の選択」で新基地を容認した島尻さんには、県民投票で反対票を投じた43万人の意思をくみ取る説明を期待したい。(吉田央)

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