「沖縄市園田の洗骨」写真展(主催・沖縄タイムス社)が9日、那覇市久茂地のタイムスビルで始まった。フォトグラファーの照屋寛則さん(65)=沖縄市=が1977年に沖縄の伝統的な葬法「洗骨」の様子を撮影した写真21点が展示されている。入場無料。14日まで。

「沖縄市園田の洗骨」写真展に見入る来場者=9日、那覇市久茂地・タイムスビル1階

 男性たちが墓を開け、女性たちが洗った遺骨を厨子に納める様子など一連の流れが記録されている。洗骨の風習は戦後、火葬場が整備されたことなどから、沖縄本島では70年代にほとんどなくなった。77年の洗骨はとても珍しいという。

 これらの写真について伝える記事が本紙3月28日付に載った後、照屋さんは親族から「『炎に焼かれるのは嫌だから洗骨にしてほしい』と本人が言っていたそうだ」と遺言で火葬されなかったことを知らされた。

 沖縄市の民俗文化を調査し、今回の写真展に解説を寄せた松川聖子さんは「沖縄では洗骨をすることで清められ、霊になることができるという死生観が根強く、火葬場が整備された後も火葬を避ける人がいた」と説明した。

 照屋さんは「撮影当時は、墓の中や洗骨の撮影は貴重だと感じていたものの、普通の葬式の延長で特別な風習と意識していなかった。時代や文化の検証に役立ててもらえればうれしい」と話した。