県民のソウルフード「沖縄そば」が多様化している。モズクやヒジキ、ジャガイモなど地元の特産品を練り込んだ変わり麺。定番のカツオや豚だしに加え、昆布や鶏がらスープ。つけ麺、まぜ麺風の進化系も

▼新メニューが次々と考案される中、じわり人気を広げているのが黒いスープの一品。中国福建省から伝えられ、沖縄そばのルーツとされる「唐人そば」だ

▼そば好きの「すばじょーぐー」から「元祖を味わいたい」との要望で、沖縄そば発展継承の会が昨年4月に約110年ぶりに再現。県内12店舗で食べられるまでに増えた

▼先日、麺の開発に携わったうるま市の県工業技術センターで試食会があった。見た目を裏切るあっさり豚だしに、しょうゆの香りが食欲をそそる。小麦の風味豊かなもちもち太麺との絡みが絶妙だ

▼1日約20万食が食される沖縄そば。最近は大手ラーメン店やうどん店の進出もあって出荷量は横ばいという。会では、唐人そばに関する最も古い資料の新聞広告が掲載された1902年4月9日にちなんで、同日を「唐人そばの日」に制定。「ご当地グルメに育って」と期待する

▼7月には東京・伊勢丹新宿店で開かれる沖縄展でも提供される。都会のグルメ通の舌をうならせることができれば、太くて息の長い定番メニューになること間違いなし。(石川亮太)