沖縄県北谷(ちゃたん))町のアパートで米海軍兵の3等兵曹(32)が住人の日本人女性(44)を殺害後に自殺したとみられる事件から1週間。被害女性の友人が悲痛な胸の内を明かした。

父親から託された被害者の指輪を付け、残された家族のつらい心情や思いを伝える友人の女性=19日、沖縄タイムス中部支社

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 惨劇の跡が残るアパートの一室を掃除すると、いろいろな場所から「ママ大好き」という手紙が出てきた。

 子ども同士が友達で被害女性と10年近い付き合いがあり、事件後に遺族を支える友人女性(33)=北谷町=は「愛情いっぱいで育てられた子どもたちは今どんなにさみしいか」と声を詰まらせた。

 被害女性の子どもたちは事件後、県内の親族の下で暮らす。友人は、子どもたちが我慢して隠れて泣くのを何度も見た。

◆事件現場の部屋を掃除

 警察から「心して入ってください」と忠告され、事件現場の女性宅の鍵を渡された。「どうしても父親と親族には行かせたくない」と、知人と一緒にきれいにした。

 それでも前日は恐怖や緊張で眠れなかった。当日は「この場で彼女が死んだのかと思うと悔しくて。泣き叫んで、ふらふらして壁に手をつきながら掃除した」

 被害女性の子どもの一人は、事件発生時に現場に居合わせた。「子どもだけにこの現実を背負わせられない。私も見て受け止めないと」。今も現場の様子がフラッシュバックし、過呼吸になることもある。

◆遺された子を支える

 子どもをあずかる親族は「彼女は子どもが愛したママで、子どもを愛したママだった。なぜ助けられなかったのか、ベストを尽くせばこうはならなかった」と、涙ながらに自分を責め続けているという。

 最期に被害女性が身に付けていたアクセサリー一式を父親から託されたこの友人は、右手に指輪をはめる。「大事なのは悲しみから目をそらすことではなく、悲しみを乗り越えること。遺族の気持ちに思いを寄せ、遺された子どもたちをどうサポートするか、それぞれが各家庭で今何をすべきか考えてほしい」と訴えた。