衆院3区の補欠選挙は21日、投開票される。

 「オール沖縄」勢力が推すフリージャーナリストの屋良朝博氏(56)=無所属=と、元沖縄北方担当相の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明、維新推薦=は最終日の20日夕、大票田の沖縄市で打ち上げ式を行い、支持を訴えた。

 米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡って、県政与党が推す屋良氏は「反対」を前面に掲げ、国政与党が推す島尻氏は「容認」の姿勢を打ち出した。

 両者の違いは明確だ。名護市を含む14市町村の有権者が「辺野古対決」をどう判断するかが最大の注目点である。

 県民投票では辺野古埋め立てへの「反対」が40万票を超え、全体の7割超に達した。政府は県民投票の結果と関係なく、埋め立て工事を進めている。

 補選で屋良氏が当選すればあらためて「反対」の民意の強固さを示すことになり、安倍政権にとっては大きな痛手となる。

 衆院3区は、2017年10月に行われた前回選挙も、14年12月の前々回選挙も玉城デニー氏が圧勝した。

 辺野古「容認」を掲げる島尻氏が、玉城知事の後継者と位置づけられている屋良氏を破って当選すれば、玉城県政への影響は避けられない。

 選挙の結果は夏の参院選に直結する。どちらの陣営にとっても、負けられない重要な選挙だ。今回の補選は安倍政権をどう評価するかという側面も持っており、その点でも結果が注目される。

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 県土の均衡ある発展という視点で見ると、沖縄3区は、地域振興の面で取り組むべき課題が多い。

 島尻氏は選挙期間中、沖縄北方相や大臣補佐官として子どもの貧困対策など沖縄振興にかかわってきた実績を前面に押し出し、政策実現力をアピールしてきた。

 屋良氏は、これまでのような公共事業主導の振興策をあらため、軸足を人材育成や社会福祉など人への投資に振り向けるべきだ、と主張してきた。

 子どもの貧困対策や、やんばるの観光振興、北部の医療体制の充実など、取り組むべき課題についての両氏の問題意識は共通するが、その手法や具体的な施策は異なる。

 島尻氏が政府とのパイプを強調するのに対し、屋良氏は逆に政府の直接関与が強すぎる、と指摘する。

 振興策は、辺野古埋め立てに賛成か反対か、によって左右されることが多くなった。これをどう評価するかも争点の一つである。

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 衆院3区の投票率は14年が50・65%、17年が54・05%だった。補欠選挙の場合、選挙が3区に限られるため、有権者の関心を高めるのが難しいとされる。

 しかし、選挙の重要性は前回、前々回の本選挙と比べ、少しも低下していない。辺野古を巡って対立軸が鮮明になったという意味では、重要性は高まった、ともいえる。

 一票の重みをかみしめながら、権利を行使したい。積極的な権利行使がなければ政治は活性化しない。