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辺野古反対の「民意」より強固に 沖縄県の主張を後押し 知事選・県民投票に続き…

2019年4月22日 05:00

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設問題は、埋め立て承認撤回を巡り国と県の法廷闘争が想定されている。建設に反対する屋良朝博氏の当選で、直ちに形勢が逆転するわけではない。ただ、昨年8月の埋め立て承認撤回後の知事選、今年2月の県民投票から続く新基地建設に反対する民意の潮流がより強固になった。裁判で玉城デニー県政の主張を補強する材料となり得る。(政経部・銘苅一哲)

テレビで当確の速報が出た瞬間、両手で顔を覆う屋良朝博氏(中央)=21日午後8時、沖縄市安慶田の選挙事務所(田嶋正雄撮影)

大浦湾側の護岸「K4」(中央左)から沖合に延びる「K8」護岸建設が始まり、汚濁防止膜が設置された辺野古沖合(左)=3月5日、名護市(小型無人機で撮影)

テレビで当確の速報が出た瞬間、両手で顔を覆う屋良朝博氏(中央)=21日午後8時、沖縄市安慶田の選挙事務所(田嶋正雄撮影) 大浦湾側の護岸「K4」(中央左)から沖合に延びる「K8」護岸建設が始まり、汚濁防止膜が設置された辺野古沖合(左)=3月5日、名護市(小型無人機で撮影)

 辺野古の大浦湾側で軟弱地盤の存在が判明するなど、新基地建設の妥当性への疑問は高まっている。県庁内からは米軍基地問題を専門とする屋良氏が、国会で問題点を具体的に追及する期待感も高まっている。

 県は昨年8月に埋め立て承認を撤回したが、国土交通相は沖縄防衛局の申し立てを受けて今月5日に効力を取り消した。県は決定を不服として、22日にも総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を請求する方針。国交相の決定を取り消すよう求める訴訟の提起も検討している。

 翁長雄志前知事による承認取り消し訴訟で、裁判所は「選挙で辺野古反対の候補が当選しても基地問題は(数ある)争点の一つ」などとして選挙結果を民意と認めなかった。

 ただ、判決後には、新基地建設の是非に絞った県民投票があり「反対」が71%に達した。候補者による新基地建設への賛否が明確に分かれた今回の補選でも、「反対」の屋良氏が勝利し、玉城県政が撤回の正当性を補強する要素となる。

 国は軟弱地盤を改良するため、年内にも玉城知事に工事の変更を申請する予定だ。知事は申請内容が行政的な基準を満たしているかなどをチェックして可否を判断するが、辺野古問題の行方を決める重大な政治判断でもあり、県民投票や今回の衆院補選の結果が拒否の判断を後押しする可能性も高い。

 国会でも野党が軟弱地盤の問題を取り上げるなど、辺野古問題が焦点となっている。県幹部は「屋良氏は記者時代から沖縄に海兵隊は要らないという視点を持ち活動してきた。専門的な知識を基に新たな切り口で政府を追及するはずで、政府の反応に注目したい」と玉城県政との連携を期待している。

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