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沖縄県と国の対立に“化学反応”起こせるか 衆院補選で当選の屋良朝博氏への期待 県政解説【深掘り】

2019年4月22日 15:50

 屋良朝博氏の当選は、昨年10月の玉城デニー知事の就任以降、2月の県民投票に続いて、名護市辺野古の新基地建設に反対する県民の意思を突き付けた。政府に建設を止める気配はない。玉城知事は「民意と責任を背負い、辺野古を止めるために行動する」と攻勢を強める構えだ。

テレビで当確の速報が出た瞬間、両手を握りしめて喜ぶ屋良朝博氏(左)と玉城デニー知事=21日午後8時、沖縄市安慶田の選挙事務所(田嶋正雄撮影)

 米軍普天間飛行場を辺野古へ移すことに賛成か、反対か。埋め立て予定海域に軟弱地盤が存在する中、埋め立ては可能か、どうか。そういった議論の中で「海兵隊が沖縄に駐留する必要はない」と論陣を張ってきた屋良氏には、膠着(こうちゃく)状態と言える県と国の対立に化学反応を起こす役割が期待されている。

 屋良氏は、新聞記者やシンクタンクの評議員として在沖海兵隊の機能などを分析。米軍再編後も沖縄に残る約2千人規模の31海兵遠征部隊(MEU)の拠点を県外に移し、その活動を日本政府が支援することで、ほとんどの米海兵隊部隊が沖縄から撤退できると提言してきた。

 幅広い政党の支持を受ける玉城県政では代替案を提示するのは難しい状況だ。屋良氏が「移設せずに普天間飛行場の返還は可能」という沖縄も日米両政府も納得する「ウィンウィンウィン」の政策を練り上げれば、玉城県政の追い風になる。

 「対話での解決」を掲げる玉城知事は、外部有識者で基地負担軽減を話し合う「万国津梁会議」を6月に設置する。埋め立て承認取り消しや撤回という「切り札」がいずれも不発に終わり、工事を止めるための沖縄側の権限はほとんど残っておらず、県民の理解を広げるには「どう止めるか」について十分な説明が必要になる。

 また、辺野古の問題で信任を重ねる一方、県民が重点的に取り組んでほしいと望む子どもの貧困や虐待防止の対策などの具体的な施策は2019年度予算で緒に付いたばかりで、知事がリーダーシップを発揮し、加速できるか真価が問われる。

(政経部・福元大輔)

 
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