【神村采音通信員】第5回「琉球アイデンティティー・カンファレンス」が3月22〜24日、米ハワイ州・オアフ島のウィンドワードコミュニティーカレッジで開かれた。ハワイ県系人やニューヨーク県人会のほか、沖縄から訪れた小学生から大学生まで約200人が参加。「わしららん(忘れない)」をテーマに、ディスカッションを通して親先祖の故郷である沖縄への思いを共有した。

 主催は同島を拠点に、沖縄の伝統芸能や文化継承活動をする御冠船歌舞団。グループディスカッションでは、沖縄とハワイの祖父母と一緒に沖縄民謡を歌った話や、沖縄戦について語らなかった親の複雑な心境など、参加者一人一人が思いの丈を話し合った。沖縄戦体験者でハワイ在住の仲宗根シゲ子さんは「私が沖縄戦で目の当たりにした真実を子や孫の世代に伝えたい」と平和の尊さをかみしめた。

 玉城デニー知事は基調講演で、しまくとぅばを交えながらスピーチし「各地域に受け継がれてきたしまくとぅばは、地域の伝統行事だけでなく、ウチナーンチュ同士が心を通わせるための大事なツール、沖縄県民のアイデンティティーのよりどころ」と述べ、大きな拍手が湧き起こった。

 参加した県系3世のシロマ・ユキエさんは「思い出や知識、沖縄へのウムイ(思い)を共有することで未来をつくる力となる。カンファレンスのようにウチナーンチュが集う機会があることに感謝している」と熱く語った。

 御冠船歌舞団の県系4世エリック和多さん(53)は「沖縄の伝統芸能や文化、歴史、しまくとぅばを誰が学び、継承していくべきなのかを考えてほしい」と話す。沖縄国際大の知念あかりさんは「言葉と心を復興していこうと励む世界のウチナーンチュと交流する中で、心から自分の地域の言葉と文化を学び、継承したいと思った」と新たなスクブン(使命)を見つけた様子だった。

(写図説明)玉城デニー知事の基調講演に聞き入る参加者=3月23日、米ハワイ州オアフ島・ウィンドワードコミュニティーカレッジ