名護市の汀間漁港で先日、200個以上の夜光貝が水揚げされた。漁師歴約20年の男性に話を聞くと、夜光貝は水深数メートル~30メートルほどのサンゴの岩礁域に生息しており、「大浦湾周辺では良く採れる」と自慢げに笑った

▼夜光貝は県漁業調整規則によって、口径6センチ以下は体長制限があり、採ることはできない。水揚げされた夜光貝は、大きさなどから数年~十数年かけて成長したものだという

▼夜光貝には重厚な殻の裏側に真珠層があり、琉球王朝時代から螺鈿(らでん)細工の材料として利用されてきた。身は食用にも利用され、今では観光客にも人気の食材だ

▼うるま市の當眞清乃さん(35)は、3年前から大浦湾の夜光貝を使い、ジュエリーを製作している。新基地建設が進む海を見ながら「夜光貝の模様は、育った環境でさまざま。この海の自然の力とエネルギーを伝えたい」と語った

▼大浦湾は5千種をゆうに超える生物が確認され、生物多様性に富んだ世界的にも貴重な海だ。夜光貝は磨くと海の色と同じようなグリーンと真珠層の虹色になる▼取材した日の夜、漁師が夜光貝の刺し身をごちそうしてくれた。味は、コリコリとした食感と独特のうまみがあり、想像以上においしかった。ジュエリーも刺し身も心を幸せにしてくれる。脈々と育まれてきた自然の恵みを次世代に残したい。(吉川毅)