国際糖尿病連合(IDF)の報告によれば、世界の糖尿病人口は2017年の時点で4億2500万人と2年間で1千万人増えています。成人の11人に1人が糖尿病という計算になります。糖尿病発症の約10~15年前から食べ過ぎと運動不足などの環境因子が影響し、糖尿病が発症するといわれています。

 では、糖尿病になりにくく、悪化させないためにはどのようなことに気を付けていけばよいのでしょうか。食事のコツとしては「量、種類、時間」が大切です。どんな種類の食事も食べ過ぎると肥満となり、糖尿病を含めた生活習慣病につながります。

 種類に関しては、食物繊維が豊富な食事は食後血糖の急激な上昇予防となるので、米や麺、パンなど炭水化物中心の食事を摂(と)っている方は注意が必要です。

 ニュージーランドで行った研究では、食物繊維を十分に摂取することで、平均して、脳卒中のリスクが22%減少し、2型糖尿病と大腸癌(がん)のリスクが22%減少し、冠状動脈性心疾患による死亡のリスクが30%減少することが明らかになりました。時間に関しては、現代では朝食を抜き食生活が不規則になっている人が多いそうです。2015年の国民健康・栄養調査では、20代の4人に1人が朝食を食べていないと報告されています。

 朝食を抜くと体重増加が引き起こされる原因は、肝臓の時計遺伝子や脂質代謝のリズムの異常と体温のリズムの異常であるとの報告もあります。

 ラットを用いて行った研究の結果、朝食の有無で、どちらも食餌摂取量に差はないが、朝欠食群は体重が増加し、脂肪組織重量が多くなっていたそうです。朝食を抜くと体温の上昇している時間が短くなり、エネルギーをあまり消費しないため、体重増加を引き起こすとのではないかと報告しています。また、朝欠食群では肝臓の時計遺伝子や脂質合成系の遺伝子の発現リズムに約4時間の遅れが生じていたそうです。

 食物繊維多めの朝食を食べ過ぎない量で摂るよう、毎日の食事に興味を持ち、健康を維持する食生活を楽しみましょう。(神谷乗史 すながわ内科クリニック うるま市)