「苦難の歴史に向き合ってくださった」。激しい地上戦で20万人超が犠牲となり、今も基地問題で揺れる沖縄県では29日、慰霊などで何度も訪問した天皇、皇后両陛下への感謝が広がった。 

 太平洋戦争末期の沖縄戦では「ひめゆり学徒隊」の半数以上が命を落とした。その悲劇を伝える「ひめゆり平和祈念資料館」(糸満市)の前館長島袋淑子さん(91)は「平成では戦争の兆しが一度もなく、ありがたかった。ずっと平和が続いてほしい」と願った。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対している西原町の大城悟さん(55)は政府の基地政策に疑問や憤りを感じる一方、両陛下には「足を運ばれて沖縄に向き合ってくれた」と敬意を示す。「今後も沖縄に温かいまなざしを注ぎ続けてほしい」と訴えた。 

 基地問題に関心を寄せる名護市の会社員で平成生まれの嘉陽宗一郎さん(24)も「県民と一緒に歩いてくださった」と感謝し「令和の時代の社会を自分たちが引っ張っていきたい」と誓った。