「平成」の沖縄は自立型経済の確立に向け、全国とは異なる地理的環境や文化が生かせる産業の芽出しに努めた30年だった。リーディング産業の「観光」は年間入域客数1千万人超の大台に迫る。各種産業に効果が波及し、完全失業率は復帰後2番目の低さにまで改善が進む。一方、非正規社員の待遇改善や県民所得の向上などの課題は依然として残り、自立型経済の実現は「令和」へと託される。

観光客でにぎわう那覇市の国際通り=26日午後、那覇市松尾

沖縄県の観光客数と観光収入の推移

観光客でにぎわう那覇市の国際通り=26日午後、那覇市松尾 沖縄県の観光客数と観光収入の推移

 2018年度に沖縄を訪れた観光客は999万9千人で過去最高を更新。観光客数1千万人達成は令和に持ち越された。ただ、1989年度(平成元年度)の観光客数274万人と比べ3・6倍に急成長を遂げた。観光収入も2400億円台から7千億円台目前に迫り、沖縄を支えるリーディング産業として著しく成長した。

 中でも外国客の成長は著しく、89年の12万人から25倍の300万人と大きく伸びた。背景には、アジア圏の経済成長に伴う旅行需要の高まりや、格安航空会社(LCC)の就航、クルーズ船の寄港増加を追い風に外国客の取り込みが奏功。また、国のインバウンド政策で13年に東南アジア客、15年に中国客向けにビザを緩和したことなどが増加の要因となった。

 一方で、米同時多発テロや、リーマンショック、東日本大震災など、自然災害や政治・経済の変動といった外的要因に左右される年もあり、影響をどう軽減するかの課題は残っている。