4月に発足した沖縄スピリチュアルケア研究会(会長・浜崎盛康琉球大名誉教授)の設立記念講演会が4月28日、沖縄県那覇市の県立博物館・美術館であり、浜崎さんが講演した。浜崎さんはホスピス・緩和ケアの一つ、スピリチュアル(霊的な、魂の)ケアについて「よく生きることのケア、生きる力を育むケア」と定義し「医療や福祉などさまざまな機関と連携し、学び合いながら成長、実践していきたい」と会の目的を説明した。約90人が来場し、聞き入った。

「スピリチュアルケアと生きる意味」の題で講演する沖縄スピリチュアルケア研究会の浜崎盛康会長=4月28日、那覇市の県立博物感・美術館

 浜崎さんはがんの末期患者や高齢者、自殺を考えるなどして絶望している人たちに「生きる意味を見つけ、創り出すケアが必要」と指摘した。オーストリアの精神科医フランクルが、妻を亡くし抑うつ状態の人に対して、先立たれた苦しみを妻に味わわせないで済んだと語り掛けた事例も紹介。「苦しみや悲しみもその出来事を違う見方で捉え直すことで、生きていくことに意味を見いだすことができる」と強調した。

 県外のケースとして、ホスピス病棟の16歳少女への支援の難しさをつづった医療者の報告も取り上げ、参加者は最善のケアとは何か考えを巡らせた。