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「グアムなら米軍が浄化費用」 基地汚染、課題は沖縄と共通でも…

2019年5月5日 12:43

 【ジョン・ミッチェル特約通信員】米グアム政府環境保護局(EPA)のウォルター・ゲレーロ局長がこのほど、グアムの事務所で本紙の取材に応じた。共通の課題である米軍による環境汚染に関連して、沖縄県民が日本政府の責任を追及することが重要だと助言した。太平洋地域環境計画事務局など国際機関に訴えることも有効だと語った。

グアム政府環境保護局の(左から)ラプリー氏、ゲレーロ局長、クルス氏=グアム

 米軍はグアムでは通常、地元の調査に協力し、浄化の実施と費用を担う。これに対して、日本では日米地位協定で責任が免除されている。

 ゲレーロ氏は特に、沖縄市サッカー場で2013年、高濃度ダイオキシンなどを含むドラム缶108本が見つかった事例に懸念を示した。「もし同様の事案がグアムで起きたら米軍は即座にドラム缶を回収し、浄化費用を支払うだろう」と述べた。

 EPAと米軍は現在、グアムで枯れ葉剤が使われていたかどうかを合同で調査している。多くの退役軍人がベトナム戦争期の使用を証言している。

 今年3月13日には、米下院にグアムや太平洋地域で枯れ葉剤に接触したとされる退役軍人約5万2千人に医療費を補助する議員立法の法案が提出された。一方、米軍は沖縄では枯れ葉剤が存在したことを否定している。

 沖縄で相次ぐ環境汚染について、EPAの広報担当官ニック・ラプリー氏は「懸念を持つ市民は、公衆衛生を守るために声を上げるべきだ」と指摘した。

 [ことば]グアム 米国の準州。政庁所在地はハガニャ。人口約16万5千人(2018年推定)。面積は淡路島とほぼ同じで、米軍用地が3分の1近くを占める。駐留米兵は約6千人(17年)。米軍の戦略上の要衝で、北部にはアンダーセン空軍基地、南西部には原子力潜水艦の基地アプラ港がある。主要産業は観光と基地関連産業。

追跡 日米地位協定と基地公害――「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれて
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