沖縄県産素材を使った「首里石鹸」ブランドを展開するコーカス(那覇市、緒方教介社長)は2020年1月、台湾の台北市にアンテナショップを出店する。コーカスのせっけんは台湾でも口コミで広がり始めており、観光で沖縄を訪れた人が購入する件数が増えている。帰国後もフェイスブックを通じて注文が寄せられているため、9月に中国語対応のネットショッピングサイトを立ち上げる予定だ。沖縄と地理的に近い台湾での販売を通じてブランド価値を高め、将来的には全国展開につなげる考えだ。(政経部・仲田佳史)

県産素材を使った「首里石鹸」の台湾向け販売を強化するコーカスの緒方教介社長=4月23日、那覇市松尾の国際通り店

 コーカスは2016年10月、首里当蔵町に1号店をオープン後、今年5月までに県内で8店舗を展開している。同社によると2018年度の購入客数は前年度比2倍増の約7万1千人で、うち3割は台湾からの客が占めている。

 「首里石鹸」は敏感肌や乾燥肌などの肌トラブルを考慮し、抗酸化や保湿効果がある成分を県産のアセロラやパイナップルなどの自然由来の素材から抽出。合成香料は使わず、通常のアロマせっけんより精油量を多く使用しているのが特徴だ。商品によっては80グラムで税抜き2600円と高価格だが、贈答用での販売が伸びているという。

 緒方社長は「台湾の客は品質の高い地元独自の商品を土産品として求める傾向が高い。沖縄から距離的にも近く、市場として大きな可能性を持っている」と話す。

 同社のフェイスブックには月300件の注文が寄せられるが、昨年から台湾からの注文が増えている。3月は売り上げの1割超が台湾となり、この先も伸びる見通しであることから専用サイトの開設を決めた。商品の発送では現在、購入者が2千円以上の送料を負担しているため、台湾内に倉庫を持つことで送料負担を和らげる。

 インターネットとアンテナショップの販売を合わせて、初年度は台湾事業の売り上げを526万円と想定。アンテナショップは現地の業者に運営を任せる方向で契約を調整している。

 20年度には米国ニューヨークへの出店も計画しており、国内の主要都市にも順次、出店を広げる方針だ。緒方社長は「沖縄発のブランドとして海外で知名度を上げることで日本国内のブランド力も高めていきたい」と話した。

(写図説明)県産素材を使った「首里石鹸」の台湾向け販売を強化するコーカスの緒方教介社長=4月23日、那覇市松尾の国際通り店