2018年に沖縄県内で発生した交通人身事故のうち、65歳以上の高齢者による事故の割合が18・9%に上り、過去10年間(09〜18年)で最高となったことが7日、沖縄県警のまとめで分かった。県警は免許を所有する高齢者に運転免許証の自主返納を促しているほか、公共交通機関と連携して運賃割引などの対応を進めている。(社会部・西倉悟朗)

高齢者の運転による人身事故が増加

沖縄県内の人身事故総件数と高齢者による割合

高齢者の運転による人身事故が増加 沖縄県内の人身事故総件数と高齢者による割合

 東京都池袋では先月、87歳の男性が運転する車が暴走し、自転車に乗って横断歩道を渡っていた母子が犠牲になる事故が発生。全国的にも高齢者の運転による人身事故が注目されている。

 県警交通企画課によると、過去10年間の人身事故の総件数は減少しているのに対し、高齢者による事故は748件から837件に増加。免許保有者の高齢化に伴い、全体に占める割合は年々上昇している。

 高齢者による事故で最も多いのは、認知機能や判断機能、運動能力の低下で起こりやすくなる「安全不確認」で、全体の約26%を占める。標識や相手車両に気付かなかったり、気付いても相手車両の行動が予測できなかったりするケースだ。

 県警は11年から県内の公共交通機関や企業と連携し、モノレールやバス、タクシーの運賃割引などの優遇措置を実施している。運転免許課によると、県内の65歳以上の免許証自主返納者数は14年の1750人から、18年には3285人と2倍近くに増加した。

 道路交通法の改正で、17年3月からは75歳以上の高齢者に対する認知機能検査が強化された。「認知症の恐れあり」と判定され、医師が認知症と診断した場合、免許取り消しの対象となる。県内では17年3月から18年末までに計4件の取り消しがあった。

 今後も高齢者が増えることを踏まえ、県警交通部の伊波興二管理官は「免許証を返納した高齢者の移動手段を確保するため、社会全体での支援策がより重要になる」と話した。