沖縄県立沖縄工業高校2年生の崎元颯馬(そうま)さん(17)が、伯父の葬儀のため与那国島への帰省直前に、航空券代を入れた財布をなくしたところを助けてくれた男性を探している。男性は航空券代6万円を貸してくれたが、飛行機の時間に遅れそうでパニックになっていた崎元さんは名前や連絡先を聞きそびれてしまったという。「おかげで葬儀に間に合い、伯父にお別れができた。借りたお金を返しお礼が言いたい」と話している。

財布をなくしたところを助けてくれた男性を探している崎元颯馬さん=9日、那覇市松川・沖縄工業高校

 崎元さんは4月24日、午前7時15分発の飛行機に乗るため、始発でモノレール安里駅から那覇空港に向かった。午前6時半ごろ空港駅に到着した時に、財布がないことに気付いた。財布の中には往復の航空券代6万円が入っていた。

 安里駅で切符を買った際に置き忘れたかと思ったが、戻れば飛行機には間に合わない。「葬儀に出られないかもというショックと大金を無くした不安でパニックだった」

 頭を抱えて駅のホームで座りこんでいた崎元さんに、かりゆしウエアを着た白髪の男性が「どうしたの」と話しかけた。事情を説明すると「どこの出身なの。高校はどこ」といくつか聞き、財布から6万円を出して手渡してくれたという。

 「うれしくてほっとしたが飛行機の出発までぎりぎりで、お礼を言って飛び出してしまった。本当に申し訳ない」と恐縮した様子。「助けてもらい感謝している。授業でつくった自作の文鎮を贈り物として渡したい」といい、沖縄工業高校まで連絡を呼び掛けている。沖縄工業高校は、電話098(832)3831。