みんなで楽しそうに食事をしたり、屋外活動ではしゃいでいる映像が映し出されると、子どもたちは歓声を上げた。画面の中の自分や仲間の姿に腹を抱えて笑う子も。見ているこちらまで笑顔になった

▼先日、日本財団の事業の一環で整備された子どもの居場所の開設イベントうるま市田場であった。放課後から夜にかけて生活困窮世帯の子どもたちを預かり、食事だけでなく学習支援や生活支援を通して自立する力を伸ばす場所だ

▼施設管理者の平林勇太さん(37)は、大人が子どもにやらせたい支援ではなく、「子どもたちのやりたい」をみんなで形にしていく支援を重視する

▼おやつのメニューもみんなで話し合って決める。「じゃあ、オレはいいよ」とふて腐れる子のつぶやきを聞き逃さない。「真意は何か」。どうしたらみんなが納得できるかをスタッフも一緒になって考え、着地点を見いだしていく

▼「求めることを聞いてくれ、具体的な形にしてくれる大人が身近にいることで子どもたちは安心する」と平林さん。自らの意見が認められることで自己肯定感が高まり、自立に向けた成長を促すのだろう

▼同財団の居場所事業では自治体や大学と連携し、取り組みの効果を検証するのが特徴の一つだ。子どもファーストにこだわった支援でどう変わっていくのか。今から楽しみだ。(石川亮太)