浴衣や着物で着飾り、那覇市内を散策する観光スタイルが、外国人観光客の人気を集めている。那覇市の久茂地や国際通りで着付けレンタルを展開する店は、ここ2~3年で利用客が1・5~2倍に増加。利用客の7割を外国客が占める。「爆買い」に代表される旅先でのモノ消費から、体験を求めるコト消費へと趣向が変わる中、沖縄でも日本文化を求める外国客の需要が増えている。(政経部・仲本大地)

浴衣姿で那覇市の国際通りを歩く中国からの観光客=8日

 那覇市久茂地のちゅら桜(大嶺千恵子代表)は外国客の需要を見越し、2017年に開業。今では年間7千人以上が利用しているという。

 開業のきっかけはホテル勤務時代、外国客や国内外の旅行社から「日本文化を体験できるところはないか」との問い合わせを多く受けたこと。浴衣・着物の着付け体験に需要があると実感した。

 「沖縄は琉装文化で、なじまないのでは」と半信半疑の声も多かったが、利用客は年々増加。初年度の利用者は1日20人ほどだったが、現在は1日30~40人に増え、1カ月の売り上げも2倍以上に増えたという。台湾や中国、韓国などアジア圏の観光客に人気で、中には3度も利用するリピーターもいる。

 那覇市牧志の「ちゅら美人」(前泊恵子代表)も利用客がここ数年で1・5~1・8倍に増加。中国客を中心に、口コミや会員制交流サイト(SNS)を見て来店する利用者が多い。浴衣の着付け体験をした利用者が、家族や、親戚を連れて再来店するケースも多いという。

 琉装も取り扱っているが、利用者の割合は半分以下にとどまるという。

 中国から社員旅行で訪れた女性は「沖縄は東京よりも旅費が安く、一番近い日本だ。かわいい浴衣に憧れがあったので、体験できてうれしい」と話す。

 大嶺代表は「外国客は今後も増える。沖縄が日本の一つの地域として見られている意識を持つことも大切だ。日本文化をきっかけに、沖縄への興味も持ってほしい」と願っている。