尿が作られ、ためられてそして出ていくまでの通り道を尿路と言い、腎臓、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道等があります。今日の話は相談の多い尿の通り道の感染症についてです。

 女性に多く見られる尿路感染症は膀胱炎で男性では尿道炎があります。まず膀胱炎ですが膀胱には細菌に対する免疫力があるため体が元気であれば多少の菌が入って来ても大丈夫ですが、寝不足が続いたり、生理の時や、帯下が多くなっている時、長時間尿を我慢する事が原因で起こります。

 女性の膀胱炎は、性行為も感染症の原因になりえます。排便後の処置の仕方はご存じの事と思いますが前方から後方へ拭くようにして下さい。ただし繰り返し何度も拭いてはいけません。

 症状は、頻尿、残尿感、排尿時痛、血尿の四つが主です。あれ、膀胱炎かなと思ったらお水をたくさん飲んで、尿をたくさん出して膀胱を洗って下さい。次の日には泌尿器科を受診して尿の検査を受けて下さい。

 原因となる菌は大腸菌が最も多く、当院では55%が大腸菌で(昨年1年間のデータ)、次にクレブシェラ(肺炎棹菌)、プロテウスと続きほとんどが人の身体にいる菌です。最近、大腸菌でも抗生剤が効きにくいESBLという菌が出て来て治療に難渋する事があります。

 膀胱炎にならないためには体を元気にしておく事が重要で、三度の食事をきちんと取り十分な睡眠と、適度な運動を続ける事が大切です。

 尿道炎は男性に多い病気で、淋菌(りんきん)性尿道炎と非リン菌性尿道炎の二つに分けられます。性行為による感染がほとんどですが身に覚えがなくても非リン菌性尿道炎になる事があります。排尿後に手洗いをしましょうとよくいわれますが、泌尿器的には排尿前に手をきれいにしてもらいたいですね。最近では淋病やクラミディアの細菌も抗生剤が効きにくくなってきているので注意が必要です。排尿時痛や尿道のかゆみ等を訴えて受診される患者さんが多いですが、詳しい事は近隣の泌尿器科を受診して相談して下さい。(山田博彦 古堅南クリニック 読谷村)