京都大学医学部の小泉昭夫名誉教授と原田浩二准教授が4月に沖縄県宜野湾市大山の住民を対象に実施した有機フッ素化合物の血中濃度調査で、国際的に製造や使用の禁止が検討されている有害物質のPFHxS(ピーエフへクスエス)が、全国平均の約53倍の高濃度で検出されたことが17日までに分かった。発がん性などが指摘されているPFOS(ピーホス)は約4倍、類似物質のPFOA(ピーホア)は約2・2倍だった。水道水を飲用している人は、そうでない人と比べ、これらの物質の血中濃度が高かった。

有機フッ素化合物の血中濃度

 米軍普天間飛行場周辺の湧き水などでPFOS・PFOAが高濃度で検出された問題を受け、住民が調査を依頼した。大山住民44人と、比較のため南城市津波古の住民61人の血液を調査した。

 宜野湾市の水道水は、嘉手納基地を通る河川などを水源とする北谷浄水場から供給されている。そのほか北谷浄水場の給水先は沖縄市や那覇市など6市町村で、南城市は含まれていない。

 大山住民の平均値は、PFHxSが1ミリリットル当たり16・3ナノグラム(全国平均0・31ナノグラム)、PFOSは13・9ナノグラム(同3・5ナノグラム)、PFOAは3・3ナノグラム(同1・5ナノグラム)だった。

 南城市津波古の住民は、PFHxSが全国平均の12・6倍の3・9ナノグラム、PFOSは1・9倍の6・6ナノグラム、PFOAは1・8倍の2・7ナノグラム。水道水を飲用している人とそうでない人で差はなかった。

 また、1981年に沖縄市美里の農業従事者から採取した血液の分析結果と比較すると、国際的に使用が規制されるようになったPFOS、PFOAははいずれも大幅に低減したが、PFHxSは依然として高い水準にあった。

 小泉名誉教授は「PFHxSはPFOSやPFOAと同様に体内に蓄積され、コレステロール異常や胎児への有害な影響が懸念される。国が責任を持って水道水の基準値を定めるべきだ」と話した。