例えばここ1週間の本紙の告別式欄。掲載されている故人83人のうち11人が65歳未満の現役世代だ。家族の精神的、経済的な柱だったはずで、悲しみや喪失感は計り知れない

▼沖縄の長寿復活が叫ばれて久しい。65歳以上の平均余命は全国トップクラスの一方、30~64歳の死亡率が悪い方から男性5位、女性4位(2015年)で厳しい状況にある。その世代が年間約2千人亡くなっているのは社会的にも大きな損失だ

▼そんな事態を打破しようと、県医師会による働き盛り世代の健康づくりプロジェクトが本格始動する。まずはうるま市をモデル地域に特定健診やがん検診の受診率向上を目指す

▼地域の健康づくりでは竹富診療所の取り組みが参考になる。医師や保健師が家庭訪問を徹底したことでの受診率の大幅向上。島内でたばこが買えない状況にし、喫煙率も低減させた。肝は危機感を共有した地域一丸の取り組みだ

▼うるま市は特定健診受診率が県平均より低く、市町村別の平均寿命で男性がワースト2位と県内でも厳しい。生活習慣病起因の疾患が市民の死因の半数を占める

▼そのリスクを抑制するため、人の集まる場での禁煙や適正飲酒の徹底につながる大胆なプランを打ち出してはどうか。新たな試みが実を結べば全県展開に光が差す。モデル地域の本気度に注目したい。(石川亮太)