沖縄県名護市の屋我地島の我部公民館には不思議な“鳥”がいる。敷地内にある高さ約4メートルのソウシジュの木の上で、ぴくりとも動かない。区民の間で話題になり、同区の眞喜志克也区長が4月のある日、捕獲を試みた。

網を手に捕獲を試みる眞喜志克也区長。折れた枝の根元は鳥そっくりだった=名護市・我部公民館

 眞喜志区長は元刑事。「私があの身柄を確保しよう」。ヘルメットをかぶり、昆虫用の網を手にはしごを登る。葉に隠れた鳥はやはり微動だにしない。

 「何だこれは」。区長が叫ぶ。「木の枝じゃないか!」。鳥のように見えたのは折れて朽ちた枝の根元だった。

 区民たちからどっと笑いが起きた。実は鳥の正体に気付いていたが、区長には黙っていたのだ。

 だが、最後にどんでん返しが待っていた。区長がにやりとしながら周りを見渡す。「残念でした。知っていましたよ。楽しかったですか。ムラの人を喜ばせるのも区長の仕事ですから」(玉城学通信員)