沖縄県企業局は20日までに、人体に有害な影響が指摘されている有機フッ素化合物PFHxS(ピーエフへクスエス)について、北谷浄水場の水源や処理後の浄水からの検出状況をホームページ(HP)で公開した。直近の4月22日の調査結果で最も高濃度で検出されたのは米軍嘉手納基地の北東を流れる大工廻(だくじゃく)川で1リットル当たり150ナノグラムだった。浄水場で処理後の値は1リットル当たり10ナノグラムだった。

企業局のPFHxS検出状況

 企業局の水質調査は、北谷浄水場の原水、浄水と水源5カ所の水を分析している。今回の調査で大工廻川に続いて高かったのは比謝川取水ポンプ場で1リットル当たり46ナノグラム。嘉手納町の井戸集合群が同26ナノグラムだった。

 北谷浄水場は、中部地域の河川や嘉手納町の井戸群などを水源に水道用水を処理しており、北谷町や宜野湾市、那覇市などの中南部7市町村に給水している。

 企業局は、国際的に使用が規制されているPFOS(ピーホス)やPFOA(ピーホア)が嘉手納基地周辺の水源で検出されたことを受け2014年から水質調査を実施し、検出結果を公表。PFHxSについては、規制の議論が始まっていることを受けて18年度から調査対象に加えた。

 一方、PFHxSは国際的な基準値が設定されていないことからこれまで調査結果を公表していなかった。宜野湾市民の血液検査で全国平均より高いPFHxSが検出された報道を受け、県民の関心が高いと判断して今回から公表を決めたという。

 血液検査を実施した京都大学の小泉昭夫名誉教授は、米環境保護局(EPA)が飲料水に含まれるPFOSとPFOAの生涯健康勧告値を1リットル当たり70ナノグラムとしていることを挙げ「同値を参考にすると、大工廻川のPFHxS値は高いと言える」と指摘した。国内ではPFOS、PFOA、PFHxSの水道水の基準値がなく、小泉名誉教授は「国の責任で早急に基準値を策定するべきだ」と提言している。

 企業局は、PFOS等の吸着効果がある活性炭フィルターを使い、勧告値を下回る飲料水を供給。一方、米政府機関の最新の報告書では、70ナノグラムより低い値でも有毒性があることが示されている。

 [ことば]PFHxS(ピーエフヘクスエス) 人体に有害な影響が指摘されている有機フッ素化合物。発がん性が指摘されているPFOSの代替物質として消火剤として使われ、米軍普天間飛行場や嘉手納基地でも一部使用されている。コレステロール値や肝機能への影響が指摘されている。

(写図説明)企業局のPFHxS検出状況