沖縄県は21日、今年の春と秋の叙勲のうち県内の文化関係者2人の推薦書提出が間に合わず、「受章機会の喪失を招いた」と発表した。玉城デニー知事は「事務手続きの瑕疵(かし)で県民の県行政に対する信用を大きく損ねただけでなく、文化芸術の振興に長年尽力されてきた文化関係者の受章機会の喪失を招いたことを重く受け止める」と謝罪のコメントを発表した。

記者会見で謝罪する沖縄県の新垣健一文化観光スポーツ部長(中央)ら=21日、沖縄県庁

 記者会見した新垣健一文化観光スポーツ部長らによると、春の叙勲は昨年6月11日に文化庁からの推薦依頼を受理。県教育庁がA氏、同部がB氏を候補者にあげたが、同部の書類が間に合わず昨年8月8日の期限までに文化庁に推薦書を提出できなかった。

 同30日に県の叙勲選考審査会でB氏の推薦を決めたものの、その後も一部の書類が作成できず、今年1月8日に文化庁へ「作成できた書類だけでも提出したい」と伝えたところ、提出期限が大幅に過ぎていたため受け付けできないと回答があったという。

 秋の叙勲についても、昨年12月10日に文化庁から推薦依頼を受け、今年1月28日に県教育庁が同部にC氏を候補者としてあげた。同部は、春の叙勲に推薦できなかったB氏を再び候補者としてあげたが、書類に不備があり手続きが遅れた。その後、県はC氏の推薦を決定して4月に文化庁へ推薦書を提出したが、2月8日の期限から大幅に遅れていたため受理されなかった。

 同部文化振興課の担当者が4月5日に上長の班長へ、班長が同7日に課長へ、春と秋の推薦書が未提出であると報告し、発覚した。担当者の聞き取りによると、B氏の所属する団体が小規模だったため活動内容やその裏づけに難航し、「団体概要」という書類作成ができなかったという。

 同部が事務を担当するようになった2011年以降、春と秋の叙勲に毎年1人以上の文化関係者を推薦し、いずれも受章しているため、推薦書を提出していれば、B氏もC氏も受章していた可能性が高い。