【東京】岩屋毅防衛相は24日の閣議後会見で、米軍嘉手納基地で21日に実施されたパラシュート降下訓練に「(米側の)事情を聞いてみるとやむを得なかったかな、と判断した」と述べ、容認する考えを明言した。降下訓練は通常、伊江島補助飛行場で実施されるが、日米両政府は「例外的」な場合に限り嘉手納で認めている。ことしは既に3回実施されており、謝花喜一郎副知事が23日、関係機関へ抗議した直後の発言。県や周辺自治体は強く反発している。(2面に関連)

岩屋毅防衛相

パラシュート訓練で降下する米兵とMC130J特殊作戦機=21日午後、嘉手納町役場屋上から(金城健太撮影)

岩屋毅防衛相 パラシュート訓練で降下する米兵とMC130J特殊作戦機=21日午後、嘉手納町役場屋上から(金城健太撮影)

 政府はこれまで例外の定義を巡り「拡大解釈することは許されない」(河野太郎外相)として、嘉手納での訓練を問題視してきたが、閣僚が容認姿勢を明確にするのは異例だ。

 岩屋氏は米側から、当初計画していた伊江島での訓練が、悪天候などの理由で5回中止していたと報告を受けたと説明。こうした経緯を踏まえ、今回の訓練は容認する考えを示した。

 米側が悪天候でも伊江島で降下訓練できるよう導入を進める大型救助船が、実際に使用される場合も「嘉手納での(訓練)回数を減らしていくことには役立つのではないか」とする一方で「ゼロになるということではないと思う」と指摘。頻度は減るものの、訓練が続くとの見通しを示した。

 「何をもって例外とするかはその時々の状況に応じて判断せざるを得ない」として、原則的に伊江島で訓練するよう米側に申し入れていく考えも示した。

 嘉手納、北谷の両町議会は24日までに、例外的措置の撤廃を求める抗議決議と意見書を可決している。

 河野外相は国会答弁で、嘉手納で訓練する例外の基準を(1)定期的ではなく小規模(2)悪天候などの制約により伊江島で行えない(3)喫緊の必要がある-と例示。「基本的に伊江島で行っていただく」と強調していた。

(写図説明)岩屋毅防衛相