まだ食べられる食料の大量廃棄の削減やフードバンク活動の支援を盛り込んだ食品ロス削減推進法が24日成立した。企業や個人から寄贈された食品を生活困窮世帯などに無償提供する那覇市のNPO法人「フードバンクセカンドハーベスト沖縄」の提供先は、子どもの貧困を背景に年々増加。同法人の奥平智子代表理事は「法の成立で機運が高まり、捨てられる食品がより有効に活用されれば」と期待する。(社会部・新垣卓也)

「もったいない食品をより有効活用できるようになれば」と語る奥平智子代表理事=24日、那覇市・フードバンクセカンドハーベスト沖縄

セカンドハーベスト沖縄が食品を提供した世帯の人数

「もったいない食品をより有効活用できるようになれば」と語る奥平智子代表理事=24日、那覇市・フードバンクセカンドハーベスト沖縄 セカンドハーベスト沖縄が食品を提供した世帯の人数

 同法人は児童養護施設や母子生活支援施設などに食品を直接提供したり、市町村や社会福祉協議会を通じ、依頼があった生活困窮世帯に届けたりしている。

 2015会計年度(15年9月~16年8月)の個人向け提供先は延べ3658人だったのが、17会計年度は5464人に増加。そのうち、18歳以下の子どもの数も1708人から2645人と約1・5倍になった。

 親が子どもの面倒を見切れず、同法人が提供する食品を、学校の先生が直接生徒の自宅に届けているケースもあるという。奥平さんは「貧困問題の深刻さを痛感する。自立の妨げにならないよう、できる範囲で支援している」と説明する。

 企業が廃棄食品をフードバンクに提供する場合、税制上の優遇措置がある。加えて、食品ロス削減推進法が成立したことで「予算措置がなされたり、関心が高まったりと一定の効果はあるはず」と奥平さん。一方で「廃棄予定のものとはいえ、安全性の確保が課題」と話す。

 配布する食品は数量や内容にばらつきがあるため、世帯からの依頼に応えられないこともよくあるという。奥平さんは「フードバンクが扱う食品は、廃棄される量の1%に満たないといわれる。食品を必要としている人にもっと届けたい」と提供を呼び掛けた。

 セカンドハーベスト沖縄は寄付金も募っている。問い合わせは月・水・金曜の午前10時~午後3時、電話098(853)3001。