沖縄県読谷村に住む盲目のセラピスト松山真由美さん(47)が20日、浦添市宮城ヶ原児童センターで講演会を開き、自身が視力を失った経緯や盲導犬について参、加した子ども約20人を前に語った。講演会は児童センターの主催。

子どもからの質問を受ける盲目のセラピスト松山真由美さん(右)と夫の真二さん=20日、浦添市宮城・宮城ヶ原児童センター

 松山さんは大阪出身。美容師として働いていた28歳の時、徐々に視力を失い始め、約2年後には原因不明のまま完全に失明した。職も失い「どうやって生きていくのか」「死ぬしかない、でも死ねない」と失望や不安などが複雑に入り交じった当時の心境を振り返った。

 完全に失明してから約3年がたち「命あれば何とかなる」と前向きになり、家族や夫の真二さん(49)らを喜ばせようと料理を始めるなど、できることを増やして自信を取り戻していったという。「人を喜ばせたい」と沖縄でアロマヒーリングなどについて学び、2018年には読谷村に移住して「ほっこり美容村アトリエ」を開店した。

 講演会では盲導犬ラシッド(5)も紹介。盲導犬は日本に約千頭、県内には7頭いることや「ハーネス(胴輪)をつけているときはお仕事中。じっと見つめたり、触ったりしないでね」と伝えた。また、飲食店で席の下で伏せているラシッドの写真を見せて「何時間でもこの姿勢で待つ。洋服を着せたり、みんなを不快にさせたりしないよう工夫しているから見守ってほしい」と願った。

 講演後は、児童センターでバイオリンを習っている子ども5人がお礼の演奏をしたり、ハーネスをはずしたラシッドと触れ合ったりした。

 仲西小6年の野原姫詩さんは「目が見えるのってありがたいんだな」と実感。同小5年の宮里優さんは「初めて盲導犬を見たけど、おとなしかった」と感心した。松山さんがずっと笑顔で話していた姿が印象的とし「明るく考えるところをまねしたい」と話した。