国籍不明の軍事勢力に、島を占領された日本。自衛隊初の航空機搭載型護衛艦「いぶき」を旗艦とする第5護衛隊群は、空と海から攻撃を受け、敵味方に犠牲者を出しながら現場に向かう。戦争放棄をうたった憲法とのはざまで揺れる自衛官、判断を迫られる首相の心情を繊細に描き、激動の24時間を映し出す。

空母いぶき

 戦争に発展させないため、専守防衛を徹底する第5護衛隊群。戦後初の「防衛出動」を発令した首相も「わが国は絶対に戦争はしません」と毅(き)然(ぜん)とした姿勢を貫く。

 「いぶき」に同乗し、訓練を取材するはずだった記者は「戦争をしないための戦闘」の矛盾を突く。別の記者が孫のために購入したクリスマスプレゼントには「せかいはひとつ みんなともだちだよ」と平和を願うメッセージが込められる。

 戦争のない世界は、全ての人でつくっていく必要性を考えさせられた。(福里賢矢)

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