先月、5月24日から、MONGOL800の楽曲「小さな恋のうた」をモチーフにした映画が全国で上映されています。映画のタイトルはその名も「小さな恋のうた」です。まさか自分たちの音楽が映画になって全国で上映されるとは…本当に幸せものです。

映画「小さな恋のうた」のフライヤー

 この映画は、MONGOL800の結成当時、高校生時代の僕たちのストーリーが描かれているのではなく、モンパチの楽曲に込められたメッセージを元に、今の沖縄の現実、日本とアメリカ、基地のフェンスで隔てられた町に暮らす高校生がバンドを通して、沖縄ならではの問題、矛盾、困難に立ち向かいながら音楽でつながっていくオリジナルの物語になっています。あまり書きすぎるとネタバレ注意なのでこの辺で。

 キャスト陣にはテレビやドラマで活躍する今注目の若手役者たちが勢ぞろい。殆どのメンバーが楽器を一切弾けない状態だったのに、クランクインの半年前から練習をこなし、撮影時には素晴らしい演奏を見せてくれました。「小さな恋のうた」以外にもモンパチの楽曲が数曲出てくるのですが、演奏シーンは全て彼らの生演奏。半年間であれだけの事が出来るとは本当に驚きです。役者さんの世界は凄(すご)いと感心しました。本物のバンドサウンドが映画をより一層リアルにしています。そして撮影はなんとオール沖縄ロケ! どのシーンも県民なら知っているあの場所やこの場所なので親近感が湧いてきます。沖縄のバンドマンならお世話になっている宜野湾のライブハウスのあの人も登場! しかも結構出てきます。(笑)

 そしてモンパチのメンバー3人もほんの一瞬登場しています。それぞれ緊張しながらも頑張っているんで温かい目で見守ってやって下さい。(笑)

 映画の撮影現場に興味があって見学にも行ったのですが、驚いたのがスタッフ人数の多さ! こんなに要らんだろ! と思って見ていたのですが、全員に役目があり、数秒のシーンを撮るためにそれぞれがテキパキと動き回り、時には何回も同じカットを撮り直したりと、自分たち音楽現場とはまた違う世界で全てにおいて、興味津々でした。最近のカメラは凄(すご)いですね。最初はカメラだとは気づきませんでした。本体部分にレンズやモニターなどの機材を追加、追加で配線もゴチャゴチャ、一体どこが本体なのか?まるでロボットみたいでした。そのカメラに、撮影時には3人くらいが付きっきりなのですが、その中の1人の彼、何度も役者さんとカメラの間の距離をメジャーで測り、撮影中はカメラのモニターを見ながらずっと謎のツマミを握って微妙に回しています。一体彼は何者なのか?

 聞いてみると、ひたすらフォーカスを合わせているピント職人、その名も「フォーカスマン」でした。ピント合わせ専門の人がいるとは衝撃です。きっとフォーカスマンのセンスで映画の雰囲気も変わるし、カメラマンや監督との相性とかもあるんだろうなとか想像しつつ、しばらく自分のフォーカスは彼に合いっぱなしでした。

 しかし曲の方の「小さな恋のうた」、2001年に発売された「MESSAGE(メッセージ)」というアルバムに収録されているのですが、平成で最も歌われたカラオケランキングで男性アーティストによる楽曲第1位になり、新垣結衣さん、JUJUさん、今回の映画にも出演している世良公則さん等、約60組のアーティストがカバーしているそうです。すごいですね。ひとごとのようですが、自分もとても驚きました。

 また、海外でのライブでも、一番反応が良いのもこの曲で、ライブ中に日本語で歌っている現地の人もいます。もはやアーティストの手を離れて、どんどん自由に広がって、世代や国境も越え、歌い継がれていくことは、メンバーとしては、ただただうれしいかぎりです。そんな、映画「小さな恋のうた」ぜひとも映画館でお楽しみ下さい!そして、曲の方も末永くよろしくお願いします!(文・写真・絵 儀間崇 MONGOL800ギター担当)