沖縄県内バス大手の東陽バスが17日から、運転手の人手不足を理由に路線バス6路線で減便することが分かった。利用客が見込める一部路線で増便するものの、上下線合計で128便の減便となる。同社は「利用客のことを考えると心苦しい決断だ」とする一方、「(運転手不足という)バス業界の現状を理解してほしい」と訴えている。(政経部・仲本大地)

 同社は現在、バス内に運転手不足で減便することを知らせる紙を張り出している。

 過去にも運転手不足によるダイヤ改正はあったというが、減便理由を表示するのは初めて。

 減便の内訳は、曜日別で平日が上下線で各15便。土曜日は上下線で各21便。日曜・祝日は上下線で各28便。

 路線別では、最も多いのが城間線の34便減。次いで泡瀬東線と泡瀬西線が各32便、那覇新開線20便、志喜屋線6便、泡瀬イオンモールライカム線4便の減便となる。

 同社は今後も人手確保に努めるとした上で、「運転手が確保できれば、増便の可能性もある」と話した。

 県内のバス事情に詳しいバスマップ沖縄主宰の谷田貝哲さんは、人手不足の背景に運転手の高齢化や、沖縄観光が活況で県外からも観光バス事業に新規参入する企業が相次いでいることを挙げる。「好条件の待遇を求め転籍する運転手が多い」と指摘し、「今後も人手不足が続けば、高齢者や体の不自由な人たちの移動手段がなくなってしまう」と懸念した。

 バス会社自身が、利用者が安心・安全・快適に利用できる環境を整えることが求められているとする一方で「路線バス事業者を支援する行政の政策や、県民の利用を促す啓発活動が必要」とも指摘した。