沖縄県の玉城デニー知事は14日午前、県庁での定例記者会見で、2018年度県小中学生調査の結果を公表した。困窮世帯の割合は25・0%となり、15年度の前回調査に比べ、4・9ポイント改善したものの、全国平均を大きく上回っており、「子育て家庭の生活実態は大変厳しい状況にある」と話した。

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 世帯の生活水準を表す「等価可処分所得」が122万円未満の世帯を「困窮層」とした場合、全体で25・0%、小学1年生22・6%、小学5年生26・7%、中学1年生25・9%が当てはまった。

 困窮世帯では、正規職員の割合が低いことから、1日当たりの労働時間が短い、労働日数が多いといった傾向があり、玉城知事は「保護者の忙しさや家庭生活の余裕のなさが、子どもの生活習慣などに影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。

 保護者からは「無料塾を利用したい」「子どもの夢を経済的理由で諦めさせたくない」といった声があり、子どもからは「自信のつけ方を教えてほしい」「地域に子どもの居場所をつくってほしい」といった意見があったという。

 また、調査で自己肯定感を聞いたところ「頑張れば報われる」との質問に「そうは思わない」と答えた人が困窮層の3・6%で、前回調査より4・6ポイント低下するなど、玉城知事は「小学生の自己肯定感に改善が見られた」と評価した。

 玉城知事は「子どもや保護者の声を受け止め、心に寄り添い、全ての子どもたちが夢や希望を持って成長していける『誰一人取り残されることのない社会』の実現を目指す」と強調。「学びと育ちを社会全体で支える仕組み、貧困の連鎖を断ち切るべく、鋭意取り組みたい。深刻化する児童虐待の問題も子どもの貧困の状況が背景にあると指摘されており、条例化を含めて検討したい」と話した。

 調査は昨年8月27~9月14日に実施。県内の小学5年生と中学2年生を「子ども票」、小学1、5年生、中学2年生の保護者を「保護者票」として、子ども票4386票(有効回収率72・6%)、保護者票6745票(同74・5%)だった。