タイトルは若者が夢と希望を胸に、未来へはばたく姿を想像させる。だが時は1956年。ドイツは無条件降伏後、東はソ連が西はイギリス、フランス、アメリカが分割占拠。

僕たちは希望という名の列車に乗った

 それでもまだ、墓参りやらで行き来できる状態だった。東のエリート高校生たちが、西の映画館で見たニュース映像でハンガリーの民衆蜂起で犠牲になった人々への黙とうを思い立ったのは若さゆえの純粋な思い。

 だが、そのたった2分間の黙とうが、彼らの、そして彼らの家族をも巻き込んでその運命を大きく狂わせることになる。

 同じ思想でなければ許されない、同じものを崇拝しなければ排除される。そんな同調圧力を隠すことなく振りかざす時代の恐ろしさを、この若者たちの決死の覚悟が改めて知らせてくれる。(スターシアターズ・榮慶子)

◇6月14日から上映