試作から苦節20年。沖縄音楽に欠かせない三線とハワイのウクレレを掛け合わせた県産楽器「サンレレ」がじわり人気を広げている。ウクレレのボディーに、調弦のための糸巻き部分が三線仕様のハイブリッド品だ▼読谷村で三線を製造・販売する「MACHIDAYA」が試行錯誤し開発した。3本の弦が伸びる棹には、三線にないフレットと呼ばれる目印を付けた。指で押さえる箇所が分かり、初心者でも演奏しやすい▼きっかけは「世界のウチナーンチュ大会で弾きたい」と、ディアマンテスのアルベルト城間さんに頼まれたこと。完成した木製のサンレレは一部ファンからの引き合いはあったが、数はわずか▼転機はアクリル製の防水モデルを出した2年前。涼しげでおしゃれなデザインが若者や観光客に受けた。三線独特の工工四ではなく、押さえる弦などを数字で表す簡単な楽譜も開発し、手に取りやすいよう工夫▼同社の町田宗男さん(47)は「サンレレから始めて三線に挑戦する人が増えれば」と期待する。昨年は英国の実力派若手音楽家がSNSで紹介。海外からの注文も増え、今では月50~60台売れる▼「100年後には三線に並ぶ沖縄の伝統楽器に育ってほしい」と町田さん。各地に教室を開く構想もある。チャンプルー文化が生んだクールな楽器のこれからの成長が楽しみだ。(石川亮太)