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[私の公設市場物語](5)外間製菓所3代目・外間有里さん 雑多な雰囲気が那覇の良さ 若い人も魅力を再発見

2019年6月16日 07:03

 市場本通り沿いで、沖縄の伝統的な菓子を販売する外間製菓所の3代目、外間有里さん(27)=那覇市安里出身=は沖縄を離れたことをきっかけに地元の良さや特別さに気付いた。那覇の魅力をPRする活動を経て、その思いを一層強めたといい、第一牧志公設市場を「よりすぐりの特産品が集まった那覇の一番地、食の一番地」と表現する。

外間製菓所3代目の外間有里さん=5月29日、第一牧志公設市場2階

 ◇    ◇

 小さい頃はお盆やお正月が近づくと、おばあちゃんに連れられてかまぼこやお肉を買いに市場へ行きました。今に比べて照明は暗く、人通りも少ない。今の観光地のような雰囲気はなかったような気がします。

 中学生は(国際通りにあった)OPA、高校生はメインプレイスが遊び場。大学進学後は友達と北谷に遊びに行く機会が増え、「市場は観光客が行く所」と自然と足が遠のきました。

 経営学を学ぼうと東京の大学院に進学したことが地元を見つめ直すきっかけになりました。授業で家が製菓所を営んでいることを紹介すると、友人からクンペンといった沖縄菓子を珍しがられました。自分にとっては当たり前のお菓子が県外の人には特別なんだ−。家族が守ってきた製菓所を継ごうと決意しました。

 昨年5月から1年間、那覇観光キャンペーンレディとして「那覇と言えば市場」を発信しました。県外の商店街を見に行く機会がありましたが、那覇の雑多な感じ、アーケードのある独特な雰囲気が他とは違うここの良さだと思います。いつもお菓子を買いに来てくれるおばあちゃんが今の市場がなくなることに合わせて商売をやめてしまうそうです。製菓所は周辺の人たちに支えてもらっているだけに、市場が仮設の場所に移転することで周辺の人たちとの交流が減ってしまうのは寂しいですね。

 周辺では「せんべろ」も盛んで、若い人たちの姿も見掛けるようになりました。私が地元の良さに気付いたのと同じように若い人たちもいつか、ここの良さに気付く瞬間があると思います。昔からある雰囲気を保ちつつ、新しい風を取り込めるような市場であってほしいです。(聞き手=社会部・比嘉桃乃)=おわり

 ほかま・ゆり 1991年生まれ。那覇市安里出身。琉球大卒業後、東京の大学院に進学し経営学を学ぶ。第43代那覇観光キャンペーンレディを経て、今年3月から本格的に外間製菓所の3代目として沖縄菓子の魅力発信に取り組んでいる。

ありがとう牧志公設市場 ウェブ写真館
1960年代から現在まで、本紙が取材で撮影した写真を多数掲載しています。心に刻みたい沖縄の風景、こちらからチェックできます。

 
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