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一人だけ名前が呼ばれなかった「最後の夏」 男子と白球を追いかけた女子部員の涙

2019年6月22日 10:43

 22日に開幕した全国高校野球選手権沖縄大会。第3シードの北山で、男子に混じって白球を追いかけてきた女子部員がいる。3年生の上間彩花は、甲子園出場を仲間と一緒に本気で目指してきた。集大成の夏に向け、「この同級生と沖縄で一番長い夏にしたい」と、誰よりも大きな声を武器に共に戦う。(我喜屋あかね)

最後の夏に向けて気合を入れる北山の上間彩花=北山高校(我喜屋あかね撮影)

最後の夏に向けて気合を入れる北山の上間彩花=北山高校(我喜屋あかね撮影)

最後の夏に向けて気合を入れる北山の上間彩花=北山高校(我喜屋あかね撮影)
最後の夏に向けて気合を入れる北山の上間彩花=北山高校(我喜屋あかね撮影)

■マネジャーを勧められ

 小学5年生で始めた野球。試合に出られなかったとしても「甲子園に行きたい」と聖地への憧れは消えず、北山に進学して必死に練習してきた。大会参加資格が男子にしか認められていない、日本高野連の規定を変えたかったからだ。

 練習メニューを終えるのは一番遅く、紅白戦で1人だけ名前を呼ばれなかったこともある。気を使ってくれた同級生から「きつい練習をして、試合に出られなかったら意味ないんじゃないか」とマネジャーを勧められた時は、「悪い意味ではないと分かっていても、認められてないんだと思った」と悔しかった。

 転機はベンチ入りが初めて認められた1年生大会。中央大会で「ベンチ入りは最初で最後かも。自分にできることを」と必死で声を出した。ミーティングで、普段は厳しい同級生が「彩花の声が良かった」と言ってくれた。チームのためにできることが見つかった。

■涙をこらえたメンバー発表

 最後の夏、大会前のメンバー発表で、3年生で唯一名前を呼ばれなかった。ベンチに入れなかった、規定を変えられなかった悔しさ。後輩と練習しながら必死に涙をこらえた。それでも「今は泣くべきじゃないって分かっていたけど」と、止めることができなかった。

 すでに気持ちは切り替えている。23日にある那覇との初戦は、試合前に始球式を務めることが決まり、同級生が練習に付き合ってくれた。

 「悔しくて、認めてもらえないと思っていた最初の頃とは全然違う。同級生が支えになってくれていた」と感謝を胸に、試合中も持ち味の声で後押しするつもりだ。さまざまな選手の思いを乗せ、初めての甲子園出場を目指す北山の夏が始まる。

 

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