7月21日投開票予定の参院選沖縄選挙区に自民公認で立候補を表明している安里繁信氏(49)は、22日の政策発表会見で日本青年会議所会頭を務めた経歴などを背景に、経済政策を前面に出す一方、名護市辺野古の新基地建設の賛否を明らかにしなかった。いずれの選挙でも基地問題への関心が高いことを念頭に、無党派層の取り込みを意識した背景がある。

大勢の支持者が集まる中、政策を発表する安里繁信氏=22日、那覇市のダブルツリーbyヒルトン那覇首里城

安里繁信氏の主な政策

大勢の支持者が集まる中、政策を発表する安里繁信氏=22日、那覇市のダブルツリーbyヒルトン那覇首里城 安里繁信氏の主な政策

 安里氏は新基地建設の賛否を問う県民投票の結果に言及し「口が裂けても推進とは言えない」と述べ、容認の立場を否定した。安里氏を公認した自民は参院選公約で「普天間飛行場の辺野古移設を着実に進める」としており、政策の不一致が露呈した形だ。

 一方、反対の立場も取らず、政府へ厳しい沖縄の現状を伝えていくのが自身の役割だと説明した。こうした姿勢は、苦渋の選択で「辺野古やむなし」との立場の保守支持層の理解も得にくいだろう。公認候補として擁立した自民県連にも説明責任が問われる。

 4月の衆院3区補欠選挙で自民は辺野古容認を明確にした。名護市や北部町村の保守系議員は今参院選も辺野古容認の立場で臨む構えで、安里氏の姿勢に対し一部議員からは「選挙戦への足が鈍る」と懸念の声も出ている。

 県連が選挙で容認にかじを切ったのは、昨年の知事選で辺野古問題を封印したことが有権者の不信を買ったとの反省を踏まえたためだ。安里氏が掲げる次期振興計画の策定や離島振興などの政策の浸透には自民との連携は不可欠で、政策の不一致は解消すべき課題といえる。(政経部・大野亨恭)