同僚からの一報に目が点になった。沖縄市にある「沖縄こどもの国」で27日にヤクシマザル全14匹がおりから逃げ出した。園は臨時休業し職員と消防、警察で捕獲作業を続けている。28日午後9時現在、4匹が逃げたまま▼サル舎の裏には広大な雑木林が広がり、住宅地も近い。捕獲を試みる職員から距離をとり、木の上で悠々と葉や実を食べるサルたちを見ていると、長期戦を強いられそうだ▼原因は職員による鍵の閉め忘れ。同園では過去にも動物の逃走事案がいくつもある。雌ライオンは園内で射殺され、ツキノワグマは2カ月で2度も逃走、台風で逃げたフラミンゴは泡瀬干潟で余生を過ごした。サルの逃走は今回が2度目▼園のマニュアルに従って年に1度、動物の逃走を想定した訓練を実施してきたというが、おりの鍵の開閉を複数で確認するなど未然防止策が徹底されていたかは疑問だ▼同園は2018年度の入園者数が04年度の改装以降最多の49万人余に達した。本年度は新ライオン舎のほか新たな猿山も開設予定で来園者の大幅増が期待されていただけに、不祥事は非常に残念▼とはいえ、地域住民と入園者の安全確保が第一。再開に向けて早期捕獲に全力を尽くすとともに再発防止策の徹底を求めたい。単純ミスでマイナス印象が広がることはあまりにもったいない。(石川亮太)