日本銀行那覇支店(桑原康二支店長)は5日、5月分の県内金融経済概況を発表し、県内景気は「全体として拡大している」との判断を70カ月(5年10カ月)連続で据え置いた。個人消費が堅調で、観光は好調に推移、公共投資も底堅いとする一方で、住宅投資は弱めの動きとなっているとする評価を維持した。先行きは「県内経済は引き続き拡大する可能性が高い」とした。

沖縄県内の主要金融経済指標

 桑原支店長は企業短期経済観測調査(短観)で県内企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が低下傾向にあることや、住宅投資が弱めの動きとなっている現状などを指摘し、「あらためて沖縄の景気拡大の速度が緩やかになっていると実感した」と述べた。

 入域観光客数は大型連休の効果で国内客は伸びたが、クルーズ船の寄港回数減少などで外国客は2カ月連続で前年を下回った。その要因についてヒアリングでは、クルーズ船社の都合によるものだという見方がある一方で、中国の景気減速を挙げる企業もあった。

 桑原支店長は「いろいろな声が出ているということは変化の兆しかもしれない。本土や海外の景気がどうなるのかをよく見ていく必要がある」と語った。

 新設住宅着工戸数は2カ月連続で前年を下回った。県内着工戸数の6割強を占める貸家で前年割れが続いている。